昨日(12/14)まで行われた「Yoshi’s CUP 2025」では、コート上の熱戦と同じくらい、解説席から届けられた言葉が強く心に残りました。
豪華な解説陣が、挑戦するジュニア選手一人ひとりの姿を後押ししてくれるものでした。
今回、そのコメントの中から、ジュニア選手や保護者、コーチにとって学びの多い言葉を紹介します。
(伝わりやすいように、言葉は少し変えています。ご了承ください)
パッシングの質を高めるために / 石井弘樹コーチ
「ドロップの先のパッシングまでイメージできていたら、今のパッシングの質は違った。西岡選手は、パッシングの先のボレー→スマッシュまで考えてプレーしている」
石井弘樹コーチ
相手の得意ショットについて / 西岡良仁選手
「相手がどのパターンで、どういうショットを得意としているか。試合の中で理解して、そのショットを利用することが大切」
西岡良仁選手
1球の大切さについて / 西岡良仁選手
「一つ返球する差が、試合に大きな結果にでる。その一本の差を理解しているか。それが勝負勘。ゲームを知っているか、知っていないかの差。リターンの場合、0-15と15-0では、相手のプレッシャーが違う」
西岡良仁選手
1セットというショートマッチの勝ち方について / 綿貫陽介選手
「早く仕掛けられるかが大きな差になる。リスクを背負ってでも、優位になれる展開を作りたい」
綿貫陽介選手
ショット選択について / 西岡良仁選手・綿貫陽介選手
「入れないといけない場面では入れないといけいない。打たないといけない場面では打たないといけない。メリハリをうまくわける。それは経験の差。その経験を積んでいる選手は思考力が高い」
西岡良仁選手
「(自分で)ショットを選んで実行している。(相手に)ショットを選ばされている。その差が大きい」
綿貫陽介選手
浅くなったボールに対して、打ち切れなかったシーンで / 西岡良仁選手
「いつでも打つ選択肢を取っていないがゆえに、ワンテンポおそい」
西岡良仁選手
意思の強いプレーをしている選手を見て / 西岡良仁選手・石井弘樹コーチ
「将来のプロを見据えていて、「このような選手になりたい」とイメージして試合をしている。そこが、プレー中の雰囲気に出る。覚悟が決まっている」
西岡良仁選手
「“世界に出て戦う”という覚悟が決まっている。その差が、大きい。やるときめたことはやるというマインドを大切にしてほしい」
西岡良仁選手
「海外に出て、自分と向き合って、何をするべきかを分かってやっている。それが、その年齢で感じてやっていることが素晴らしい」
石井弘樹コーチ
個性の大切さ / 西岡良仁選手
「個性を消さないほしい。それを見失わないでやり続けてほしい」
西岡良仁選手
ジュニア期のバックハンドについて / 綿貫陽介選手
「フォアハンドの方が自由性が高いが、再現性では、体の近い位置で体でボールを打てるバックハンドの方が安定する」
綿貫陽介選手
好きな選手のプレーを見るメリット / 小野田倫久さん・綿貫陽介選手
「見たものは脳が再現しようとする。まねるためには、良い選手のプレーを見ることが大切」
小野田倫久さん
「打ち方を変えるときは、目指す打ち方に近い選手を見て変えることが多い」
綿貫陽介選手
強いメンタルの持ち方について / 西岡良仁選手・松岡隼選手
「自分が一番であるという自信と、それに合う結果を自分にプレッシャーをかけながら求め続けたっていうところが、自分は別の選手たちと違うこと」
西岡良仁選手
「根拠のない自信じゃないけど、絶対に頑張れば優勝できると思っている。心の底から」
松岡隼選手
コーチの役割について/ 石井弘樹コーチ
「結果ばかり追いがちですが、試合内容をしっかり分析して、それをどう次に繋げていくかを包括する。それがコーチの役割」
石井弘樹コーチ
3セットマッチで、1セット落とした時の捉え方 / 西岡良仁選手
「1セットを落としても、セカンドにつなげる落とし方であればおもしろい」
西岡良仁選手
試合で大切にしたい考え方 / 石井弘樹コーチ
「目の前の相手というよりも、自分の将来的にここに行くんだっていう強い意識、覚悟があるかどうかってことが大事」
石井弘樹コーチ
サーフェスが速いコートの戦い方 / 小野田倫久さん
「ここはサーフェスが速いので、相手の短いショットに対して、ネットを取れるかがポイント」
小野田倫久さん
サーブで意思していること / 松岡隼選手
「しっかり上に力を伝える。ライン際を狙って強気にいくことを意識している」
松岡隼選手
競った展開で大事にしていること / 松岡隼選手
「自分の得意なショットにいかに持ち込めるか。その時に、どれだけ自信を持って打てるか」
松岡隼選手
ショットをコートにおさめるときの振り方 / 小野田倫久さん
「ボールをコートに入れようとするとき、弱気になってスイングスピードが落ちてしまうのですが。スイングスピードを落とすのではなくて、振り切ることが大切」
小野田倫久さん
緊張感のあるサーブでの思考方法 / 坂本怜選手
「足を使っているときはサーブが入るので、足を使えていることと、トスがちゃんと良い位置に上がっている、その2つしか考えない」
坂本怜選手
言葉は、次の一歩を照らす
岡部世南選手の優勝、オトリエ龍馬選手の西岡賞獲得という結果が生まれる一方で、多くの選手が悔しさと向き合った「Yoshi’s CUP 2025」。
しかし、解説席から届けられた言葉は、勝者にも敗者にも等しく向けられ、挑戦したその過程に確かな価値があることを教えてくれました。
今回コートに立った選手たちは、まだテニスキャリアが始まったばかりです。
この大会で得た経験と、心に残った言葉を胸に、それぞれが次の一歩を踏み出していく。
その成長の先に、どんなプレーヤーへと進んでいくのか――これからの活躍を、楽しみに見守っていきたいと思います。


