“上達の第一歩”は、足元と動きやすさから。
ラケットの次に大切なのが、シューズとウェア。
「まだ初心者だから、どんな靴でもいいかな」と思いがちですが、実は足元がプレーを支える土台になります。
正しいシューズを履くことでケガを防ぎ、フォームが安定し、子どもの動きがぐんとスムーズになります。
ここでは、ジュニア向けのテニスシューズとウェアの選び方を、初心者にもわかりやすく紹介します。
テニスシューズは“コートに合った靴”を選ぶ
テニスシューズは、コートの種類によって形やソール(靴底)の作りが違います。
まずは、子どもが練習する場所のコートタイプを確認しましょう。
| コートタイプ | 特徴 | 向いているソール | 代表的モデル |
|---|---|---|---|
| オムニ(砂入り人工芝) | 日本で最も一般的。すべりやすいが足への負担が少ない。 | オムニ・クレー兼用タイプ | YONEX パワークッション ソニケージ3/ASICS GEL-RESOLUTION 9 OC |
| クレー(土) | 土の摩擦が大きく、安定性重視。 | オムニ・クレー兼用タイプ | MIZUNO ウエーブエクシード OC/Wilson KAOS Swift 2.0 Clay |
| ハードコート | 海外大会や屋内コートに多い。滑りにくく反発が強い。 | オールコートタイプ | NIKE GP Challenge/Babolat Propulse Fury AC |
| インドア(カーペット等) | 屋内練習場などで使用。 | ノンマーキングソール | ASICS COURT FF/YONEX SHTシリーズ |
■選び方のコツ
スクールが屋外なら「オムニ・クレー兼用」を選べば間違いなし。
試合遠征や室内練習がある場合は、オールコート用を1足持っておくと便利です。
サイズ選びは“ぴったり”より“少しゆとり”
成長期の子どもは、足のサイズが数か月で変わることもあります。
購入時は、つま先に5〜10mm(人差し指1本分)ほど余裕があるサイズを目安に。
👟試し履きポイント
①厚めのソックスを履いて試着する
②靴ひもをしっかり締めて、かかとが浮かないか確認
③その場でジャンプ・サイドステップしてフィット感をチェック
⚠️注意:大きすぎる靴はケガのもと。
靴の中で足が動くと、マメやねんざを起こしやすくなります。
おすすめブランドと人気モデル(2025年時点)
日本でジュニアに人気の高いブランドを紹介します。
どれも品質・耐久性・サポート力に定評があります。
| ブランド | 特徴 | ジュニア向け代表モデル |
|---|---|---|
| YONEX(ヨネックス) | 軽くて衝撃吸収性が高い。日本人の足型に合いやすい。 | パワークッション ソニケージ3/フュージョンレブ5 |
| ASICS(アシックス) | 安定性・フィット感に優れ、全国のスクールで定番。 | GEL-RESOLUTION 9/COURT FF 3 |
| MIZUNO(ミズノ) | 軽量で柔らかく、走る動作が自然。ジュニアの足にも優しい。 | ウエーブエクシード5/ブレークショット OC |
| Babolat(バボラ) | フランス発。デザイン性が高く、上級ジュニアにも人気。 | Propulse Fury Jr/Jet Mach 3 Jr |
| NIKE/adidas | 海外ブランドでスタイリッシュ。幅が細めなのでフィット確認を。 | GP Challenge/Barricade Jr |
■ワンポイントアドバイス
見た目が気に入っている靴を履くと、練習へのモチベーションも上がります。
「かっこいい」「かわいい」と思えるデザインも大切な選び方です。
ウェアは“動きやすく、気持ちが上がるもの”を
テニスウェアは、速乾性・伸縮性・通気性がポイント。
特に夏場は汗をかきやすいため、ポリエステル素材などのドライウェアがおすすめです。
| 項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 素材 | 吸汗速乾素材(ポリエステル・ナイロン)を選ぶ |
| サイズ | 動きを妨げない程度のゆとりをもたせる |
| カラー | 汗じみが目立たない・気分が上がる色を選ぶ |
| 規定 | 大会出場予定がある場合は、メーカーやカラー規定も確認 |
👕おすすめブランド例
YONEX(軽くて涼しいベリークール素材)
UNIQLO(シンプルで練習用に最適)
adidas/NIKE(海外選手に人気、動きやすさ重視)
MIZUNO/Prince(ジュニアラインが豊富)
親が選ぶより、子どもの「着たい」「履きたい」を尊重する
親が「この方が良さそう」と感じることも大切ですが、
子どもの感覚を無視して“持論”を押しつけることはNGです。
NGポイント
「このブランドの方が有名だから」
「白い靴のほうが汚れが目立たない」
「動きやすさより値段で選ぼう」
そうした判断は、一見合理的でも、子どもにとってはモチベーションを下げることがあります。
シューズもウェアも、「これが好き」「これで練習したい」という気持ちが大切。
親ができるのは、安全性やサイズのサポートと本人の感覚を信じることです。
まとめ
シューズとウェアは、子どもの“自信”と“やる気”を支える道具。
完璧なスペックよりも、「動きやすい」「好き」と思えるかどうかを大切にしましょう。
足元と心がフィットすれば、プレーも自然と軽やかになります。
引用元
- ITF (2022). Junior Equipment and Development Report.
- 各メーカー公式カタログ(2024–2025年版)

