「MUFG全国ジュニア」とは何か――1〜3枠にかける、都道府県代表の戦い

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「全国大会への切符は、いま、各地のコートで懸けられている。」

毎年春に行われる「MUFG 全国ジュニアテニストーナメント」は、16歳以下のジュニア選手にとって、国内最高峰の舞台のひとつです。

現在、その全国大会に出場するための都道府県予選が、全国各地でまさに佳境を迎えています。

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MUFG 全国ジュニアテニストーナメントとは

MUFG 全国ジュニアテニストーナメントは、公益財団法人日本テニス協会が主催し、三菱UFJ銀行が特別協賛する16歳以下シングルスの全国大会です。

2026年大会は、4月14日(木)から18日(土)まで、岐阜県の長良川テニスプラザで開催されます。
種目は男女シングルスのみで、全国から男女各64名、計128名が集います。

「各都道府県1〜3名のみ」という、極めて狭い全国への門

MUFG全国ジュニアの大きな特徴のひとつが、都道府県単位で代表が選ばれるという仕組みです。

基本は男女各1名、そこにドント配分表による追加枠が加わりますが、それでも1県あたり1〜3名程度という非常に限られた枠であることに変わりはありません。

この方式では、強い選手が集中している都道府県ほど、代表争いが過酷になるという現象が起こります。

全国レベルの実力を持っていても、同じ地域に同世代の有力選手が複数いれば、予選突破自体が最大の難関になるケースも珍しくありません。

全国大会とは異なる「サーフェスの壁」

もうひとつ、予選特有の難しさとして挙げられるのが、サーフェス(コートの種類)の違いです。

全国大会はハードコートで行われますが、都道府県予選では、地域事情により異なるサーフェスが使用される場合があります。

この違いは、プレースタイルや戦術に大きく影響します。
全国大会を見据えた準備をしていても、まずは「その地域のコートで勝ち切る力」が求められる――そこに、MUFG予選ならではの難しさがあります。

MUFG全国は「ポイント面」での重みが大きい

MUFG全国ジュニアは、JTAジュニアランキング対象大会として、結果次第で大きなポイントを獲得できる大会です。
そのため、2026年度シーズンを戦う上で、この大会の成績が年間ランキングに与える影響は決して小さくありません。

特に16歳以下カテゴリーでは、限られた国内大会の中で、全国規模かつ高い評価が得られる場として、MUFG全国が占める位置づけは非常に大きなものになっています。

ナショナル選考と重なる、16歳以下という年代

16歳以下という年代は、デビスカップジュニアビリー・ジーン・キング・カップ・ジュニアといった国別対抗戦の選考対象となる時期でもあります。

そのため、MUFG全国ジュニアでの戦いぶりは、単なる国内大会の結果にとどまらず、ナショナルチーム選考の材料として見られる可能性が高い大会でもあります。

全国大会という大舞台で、どのような姿勢で戦い、どのような結果を残すかは、この年代の選手にとって重要な意味を持ちます。

全国大会の枠を決める「ドント配分表」という仕組み

MUFG全国ジュニアでは、すべての都道府県から、男女それぞれ1名ずつが全国大会に出場できます。

これが、いわば「最低保証の枠」です。

全国大会は、男女それぞれ 64名で行われます。
しかし、47都道府県 × 男女1名 だけでは、枠が足りません。

そこで使われるのが、ドント配分表です。

2026年のドント配分表

順位男子女子
1埼玉埼玉
2東京神奈川
3神奈川大阪
4広島千葉
5石川愛知
6三重埼玉
7埼玉東京
8静岡宮城
9東京神奈川
10神奈川大阪
11埼玉群馬
12香川千葉
13広島愛知
14千葉広島
15石川埼玉
16兵庫兵庫
17奈良三重

(出典:MUFG 全国ジュニアテニストーナメント 2026 開催要項)

ドント表は「追加枠の順番表」

ドント表は、
「どの都道府県に、追加の出場枠を与えるか」
を、あらかじめ決めている表です。

表の上から順に、追加の出場枠が割り当てられます。

表を見ると、

  • 埼玉
  • 東京
  • 神奈川
  • 大阪

など、同じ都道府県名が複数回出てきます。

これは、

  • 過去の実績
  • 登録選手数
  • 全国レベルの競技力

などをもとに、追加枠を多く受け取る可能性がある地域として設定されているためです。

具体例

たとえば男子の場合、

  • 基本枠:全都道府県 1名ずつ
  • 追加枠①:埼玉
  • 追加枠②:東京
  • 追加枠③:神奈川

というように、
表の1番から順番に「もう1人、全国大会に出られる選手」が増えていく仕組みです。

その結果、

  • ある都道府県は 2名以上
  • 別の都道府県は 1名のみ

という違いが生まれます。

ドント表が生む「現実」

この仕組みによって、

  • 強豪選手が集中している都道府県では、
    全国レベルの実力でも予選突破が非常に難しい
  • 一方で、地域によっては
    1枠を巡る戦い方が大きく異なる

という現象が起きます。

さらに、WC選手の追加にも注意が必要です。

年や状況によっては、日本テニス協会(JTA)の判断により、主催者推薦として全国大会に出場する選手が含まれるケースがあります。

過去に、ドント表ではギリギリ入れると思っていたが、後日発表されたリストを見るとWC選手が入ってきて、参加できなかったという選手がいたそうです。

「都道府県代表」であるという意味

MUFG全国ジュニアに出場する各都道府県の代表選手は、個人として戦うだけでなく、「県の代表」としての役割も担っています。
全国大会で結果を残すことで、その都道府県の評価が高まり、翌年以降のドント表における配分が増える可能性があるためです。

つまり、全国大会での一勝一勝は、その選手自身の実績であると同時に、次の世代の選手たちの出場枠にも影響を与えるものになります。

MUFG全国ジュニアが「県を背負う大会」と言われる理由は、ここにあります。

一試合が、次の世代へとつながっていく大会

MUFG 全国ジュニアは、全国大会であると同時に、地域予選からすでに始まっている特別な舞台です。
限られた枠、サーフェスの違い、ポイントや代表選考との関係――そのすべてが、この大会の重みを形づくっています。

全国で戦う選手は、自分自身の挑戦であると同時に、都道府県の代表として次の世代へつながる役割も担います。
だからこそ、いま各地のコートで行われている一試合一試合には、確かな意味があります。

全国への道は、すでに始まっています。

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