📝 一言メモ:14歳以下の「国別対抗・世界一決定戦」に、日本は男女アベック出場。しかもどちらもアジア/オセアニア予選を全勝で勝ち上がっての切符です。8月3日にチェコで開幕——この夏、有明の全日本ジュニアと並んで見逃せない舞台です。
14歳以下の国別対抗戦「ワールドジュニア」(World Tennis 14&U Junior Team Finals)。その世界一を決めるファイナルズが、8月3日(月)から8日(土)まで、チェコ・プロスチェヨフのクレーコートで開催されます。
出場は男女各16か国。日本は男女そろって出場権をつかみました。
この記事では、代表メンバーと予選の戦いぶり、ファイナルズの見どころをまとめます。
大会が始まったら、日本代表の結果もこのページで随時更新していきます。
▼ 「ワールドジュニアって何?」という方は、まず第1回から

ファイナルズ2026の開催概要
| 大会名 | 2026 World Tennis 14&U Junior Team Finals(通称:ワールドジュニア) |
|---|---|
| 日程 | 2026年8月3日(月)〜8日(土) |
| 開催地 | チェコ・プロスチェヨフ(屋外クレー) |
| 出場 | 男女 各16か国(各国3名編成) |
| 対戦形式 | 1対戦=シングルス2+ダブルス1 |
プロスチェヨフは1999年からこの大会を開催し続けている「ワールドジュニアの聖地」。世界のテニス大国が14歳以下の精鋭を送り込む、この年代の国別対抗としては最高峰の舞台です。
日本代表メンバー
男子|アジア/オセアニア予選4連覇の王者
| 選手 | 所属 |
|---|---|
| オトリエ龍馬 | Team Rise |
| 安居院虹斗 | ARROWS TENNIS SCHOOLS |
| 安居院咲空 | ARROWS TENNIS SCHOOLS |
男子は4月末から5月上旬にかけてのアジア/オセアニア最終予選(マレーシア・クチン)を、オトリエ龍馬・安居院虹斗・玉木翔大の3選手で戦い、決勝でオーストラリアを2勝1敗で下して4年連続の全勝優勝。ファイナルズ進出は5年連続です。ファイナルズの登録メンバーには、虹斗選手の兄弟である安居院咲空選手が名を連ねました。
チームを引っ張るのは、この7月にウィンブルドン14歳以下で準優勝したばかりのオトリエ龍馬選手(全国選抜ジュニアU14王者)。世界の同年代を相手に結果を出し続けている、今この年代で最も注目すべき選手の一人です。
そして安居院兄弟の同時代表入り。兄弟がそろって国別対抗の日本代表ユニフォームに袖を通すのは、ジュニアテニスでもめったに見られない光景です。2人はともにARROWS TENNIS SCHOOLSで、父の指導のもと腕を磨いてきました。家族で積み上げてきたテニスが、そろって世界の舞台へ——ダブルスで兄弟ペアが実現するのかも含め、この大会ならではの楽しみです。
女子|3年ぶりの予選王者として、6年連続のファイナルズへ
| 選手 | 所属 |
|---|---|
| 奥山し渚 | ITSベルズ |
| 岩佐綾香 | 桜田倶楽部 |
| 佐藤実莉 | 町田ローンジュニアアカデミー |
女子は4月のアジア/オセアニア最終予選(同・クチン)をグループ首位の全勝で駆け上がり、決勝で韓国を2勝0敗で撃破。昨年の予選準優勝から一つ順位を上げ、3年ぶりの予選優勝を飾りました。
ファイナルズ出場はこれで6年連続。昨年のファイナルズは11位に終わっており、今年は予選王者として、その先の景色を目指します。
見どころ|「団体戦」だから見える強さ
ワールドジュニアの面白さは、個人戦とはまったく違う景色にあります。1対戦はシングルス2本+ダブルス1本。シングルス2本で決着がつかなければ、勝敗は即席ペアのダブルスに委ねられます。14歳の選手たちが国を背負い、チームメイトの試合に声を枯らす——この経験が、数年後にITFジュニアやプロの舞台で生きてきます。
男子は予選4連覇中とはいえ、ファイナルズには開催国チェコ、アメリカ、フランスなどテニス大国がずらり。女子もアメリカ、中国、チェコ、韓国など強豪が顔をそろえます。日本がこの舞台でどこまで戦えるかは、日本テニスの「5年後」を占う先行指標でもあります。
🇯🇵 日本代表の戦績(大会期間中に随時更新)
8月3日の開幕後、日本代表の対戦結果をこのセクションで更新していきます。
8月3日(月)初日の結果
【女子】日本 2-1 インド(白星スタート)
初戦の相手はインド。シングルスは岩佐綾香選手が6-1, 7-5で先勝し、奥山し渚選手は5-7, 3-6で惜しくも敗れて1勝1敗。勝敗を決めるダブルスは、岩佐/奥山組が6-3, 6-1と危なげなく制し、日本が初戦を白星で飾りました。
【男子】日本 0-3 ブルガリア(初戦は黒星)
予選4連覇で臨んだ日本男子の初戦は、ブルガリアに0-3。安居院虹斗選手は3-6, 3-6、オトリエ龍馬選手は第2セットを奪い返す粘りを見せましたが、4-6, 6-4, [3-10]のマッチタイブレークで惜しくも届きませんでした。安居院虹斗・咲空の兄弟ペアで臨んだダブルスも、マッチタイブレークまで持ち込んで4-6, 6-3, [12-14]。3試合中2試合が最終セットにもつれる接戦で、スコア以上に紙一重の初戦でした。グループステージは残り2戦(スイス・モロッコ)。切り替えて連勝を狙います。
※スコアは大会公式ライブスコアより(8月3日終了時点)。確定結果はITF公式の発表もあわせてご確認ください。
8月4日(火)2日目の結果——男女そろって白星
【女子】日本 3-0 モロッコ(2連勝)
岩佐綾香選手が6-0, 6-0、奥山し渚選手が6-2, 6-0と、シングルス2試合を危なげなく連取。ダブルスは岩佐/佐藤組が6-4, 6-0で締め、佐藤実莉選手も今大会初出場で白星を飾りました。グループ最終戦は第7シードのイタリアと、突破を懸けて戦います。
【男子】日本 2-1 スイス(今大会初勝利)
シングルス初起用の安居院咲空選手は2-6, 0-6で敗れましたが、続く安居院虹斗選手が4-6, 6-4, [10-7]のフルセットで今大会シングルス初勝利。1-1で迎えた決着のダブルスは、安居院兄弟ペアが4-6, 6-1, [10-4]——初日にあと2ポイントまで迫りながら敗れた兄弟が、一夜明けて雪辱を果たし、チームに今大会初白星をもたらしました。グループ最終戦はモロッコです。
※スコアは大会公式ライブスコアより(8月4日終了時点)。確定結果はITF公式の発表もあわせてご確認ください。
8月5日(水)グループ最終日——男子は完勝、女子は激闘の末の惜敗
【男子】日本 3-0 モロッコ(グループ2勝1敗で終了)
安居院咲空選手が6-0, 4-6, [10-6]、安居院虹斗選手が7-6(6), 2-6, [10-8]と、兄弟がそろってマッチタイブレークを制してシングルス2連取。ダブルスも安居院/オトリエ組が6-3, 7-5で勝ち切り、3-0の完勝でグループステージを締めくくりました。グループAは日本・スイス・ブルガリアが2勝1敗で並ぶ大混戦となり、順位はセット取得率などの規定計算で決まります(確定し次第こちらに追記します)。
【女子】日本 1-2 イタリア(グループ2勝1敗・2位)
グループ首位を懸けたイタリアとの大一番。岩佐綾香選手が6-2, 3-6, [10-6]のフルセットで先勝しましたが、奥山し渚選手は6-4, 2-6, [7-10]で惜敗し1-1。決着のダブルスは岩佐/佐藤組が第1セットをタイブレークまで持ち込み、第2セットも終盤まで食い下がりましたが、6-7(3), 5-7——2時間18分の激闘に、あと一歩届きませんでした。イタリアが3戦全勝で首位、日本は2勝1敗のグループ2位で順位決定ラウンドに進みます。
3日間のグループステージで、日本はマッチタイブレークまでもつれた試合を実に8試合戦いました。この経験値こそ、この年代の国別対抗に出る最大の意味です。順位決定ラウンドも最後まで応援しましょう。
※スコアは大会公式ライブスコアより(8月5日終了時点)。確定結果はITF公式の発表もあわせてご確認ください。
8月6日(木)女子は準々決勝を制してベスト4進出!男子も快勝
【女子】日本 2-1 ウクライナ(準々決勝)——ベスト4進出
グループ2位で進んだ、1〜8位を決めるメインドローの準々決勝。岩佐綾香選手が7-5, 6-1で先勝しましたが、奥山し渚選手は7-5, 4-6, 4-6——2時間56分の激闘の末に惜しくも敗れて1-1。ベスト4を懸けた決着のダブルスは、岩佐/奥山組が6-2, 7-5で勝ち切りました。シングルスの悔しさを直後のダブルスで自ら晴らした奥山選手の切り替えも光ります。明日は準決勝です。
【男子】日本 2-0 インドネシア(順位決定ラウンド初戦)
グループAはスイス・ブルガリア・日本の3チームが2勝1敗で並び、規定の計算により日本は3位。上位2チームが進む準々決勝にはあと一歩届きませんでしたが、順位決定ラウンドの初戦は安居院咲空選手が6-0, 6-1、安居院虹斗選手が6-4, 6-0と、兄弟そろってシングルスで完勝し、その時点で勝利を決めました。
※スコアは大会公式ライブスコアより(8月6日終了時点)。確定結果はITF公式の発表もあわせてご確認ください。
8月7日(金)日本女子、決勝進出!——アメリカとの激闘を制す
【女子】日本 2-1 アメリカ(準決勝)——明日、世界一を懸けてイタリアと決勝
岩佐綾香選手が6-3, 6-4で先勝しましたが、奥山し渚選手は第1セットを奪う健闘を見せながら7-5, 2-6, 2-6で惜しくも敗れて1-1。決勝進出を懸けたダブルスは、岩佐/奥山組が第1セットのタイブレークを7-6(2)で制すと、第2セットも6-3と勝ち切りました。
2日連続でダブルス決着をものにした勝負強さは見事です。決勝の相手は、グループステージで1-2と惜敗したイタリア。あの悔しさを晴らす再戦です。
【男子】日本 2-0 フランス(順位決定ラウンド)——連日の白星
安居院咲空選手が6-4, 7-5で先勝すると、安居院虹斗選手も第1セット6-6からの緊迫のタイブレークを制して7-6(4), 6-3。兄弟がそろってシングルスで勝ち切り、2日連続の白星です。明日の最終日は、順位決定ラウンドの最終戦に臨みます。
※スコアは大会公式ライブスコアより(8月7日終了時点)。確定結果はITF公式の発表もあわせてご確認ください。
8月8日(土)大会最終日——女子は世界2位!男子は9位で有終の美
【女子】日本 1-2 イタリア(決勝)——準優勝・世界2位!
世界一を懸けた決勝。岩佐綾香選手は4-6, 2-6で先勝を許しましたが、奥山し渚選手が6-1, 0-6, 6-3——2時間20分の激闘を制して1-1に追いつきます。運命のダブルスは、岩佐/奥山組が第1セットを7-6(6)で先取。しかし第2セットを3-6で取り返され、決着のマッチタイブレークは[4-10]。
世界一まであと1本のところで、惜しくも届きませんでした。それでも、準々決勝・準決勝と2日連続のダブルス決着を勝ち切って決勝まで駆け上がった日本女子は、堂々の世界2位です。
【男子】日本 2-0 カナダ(9位決定戦)——3連勝で9位
最終日はセンターコートでのカナダ戦。安居院咲空選手が6-3, 4-6, [11-9]の大接戦をものにすると、安居院虹斗選手も6-1, 6-3で続き、シングルス2勝で勝利。順位決定ラウンドを3連勝で駆け抜け、9位で大会を締めくくりました。
※スコアはすべて大会公式ライブスコアより。確定結果はITF公式の発表もあわせてご確認ください。
この大会の先にあるもの
ワールドジュニアを経験した選手たちは、この後ITFジュニア(18歳以下の国際ツアー)へと戦いの場を移していきます。過去の出場者には、のちに世界の頂点に立った名前も並びます(大会の歴史と輩出選手は第1回で詳しく解説しています)。「14歳の夏に世界を知る」ことの価値は、勝敗以上に大きいのです。
あわせて読みたい
出典・参考:
・ITF公式:2026ファイナルズ男子出場チーム発表/同・女子出場チーム発表
・テニスマガジンONLINE:男子アジア/オセアニア最終予選 日本4連覇/同・女子 3年ぶり優勝
・日本テニス協会:ワールドジュニア(14才以下)
・テニス365:オトリエ龍馬 ウィンブルドンU14準V
本記事は2026年7月時点のITF・JTA・各報道の公式発表に基づいています。

